2019年4月10日、イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)※1の研究チームは、
世界で初めてブラックホールの撮影に成功したと発表しました。
撮影されたブラックホールは、地球からの距離約5500万光年!の
おとめ座銀河団にある、楕円銀河M87の中心にあるものなのだそうです。
また、その質量はなんと太陽の65億倍!
質量を言われたところでその大きさなどとても想像つきませんが、
とてつもなく遠い場所にある天体、ということだけは確かなはず…。
その際に発表された世界発のブラックホール画像を、
科学ジャーナリスト・寺門和夫氏監修のもと、デザインされたクリアファイルです。
商品サイズ:タテ310mm×220mm(A4書類用)
ブラックホールとは、アインシュタインの一般相対性理論で予言された、非常に強い重力を持った天体です。
ブラックホールとその外側を分ける境界面(ブラックホールの表面)は
「事象の地平面(イベント・ホライズン:event horizon)」と呼ばれ、
事象の地平面に達した場合は、光を含むあらゆるものがそこから抜け出すことができません。
そしてその事象の地平面の周辺領域には、はげしい超高温プラズマの渦があり、
その渦の真ん中にブラックホールは存在するとされていました。
公開された画像には、予想されていたとおりの超高温のプラズマからなる明るいリングの内側に
「ブラックホール・シャドウ」(ブラックホールの影)とよばれる暗い部分が写っています。
この中にブラックホールがあるのです。
本商品はこの世界で初めて撮影された画像とあわせて、
科学ジャーナリスト・寺門和夫さんによるブラックホールについての解説を掲載しています。
科学ジャーナリスト・寺門 和夫
科学ジャーナリスト
1981年に株式会社教育社で科学雑誌『ニュートン』を創刊。
以後20年以上にわたって編集責任者をつとめた。
現在は科学ジャーナリスト、TVコメンテーターとして活動するほか、
一般財団法人日本宇宙フォーラム宇宙政策調査研究センターフェローとして、
海外の宇宙計画の調査研究を行っている。
主な著書に
『まるわかり太陽系ガイドブック』(ウェッジ)、『ファイナル・フロンティア―有人宇宙開拓全史』(青土社)、
『[銀河鉄道の夜]フィールド・ノート』(青土社)、『超絶景宇宙写真』(PIEインターナショナル)、
『中国、「宇宙強国」への野望』(ウェッジ)、『宇宙から見た雨』(毎日新聞社)、
『アート・オブ・ダイナソー』(PIEインターナショナル)
主な訳書に
『ドラゴンフライ―ミール宇宙ステーション・悪夢の真実』(筑摩書房)、
『火星からのメッセージ』(ランダムハウス講談社)
などがある。
世界中にある電波望遠鏡を結合して仮想的な巨大電波望遠鏡を構成する技術
(超長基線電波干渉計:Very Long Baseline Interferometer: VLBI)をつかって、
「ブラックホールシャドウ」を撮影するための国際協力プロジェクトです。
プロジェクト名にブラックホール表面の名称である
「事象の地平面(イベント・ホライズン:event horizon)」が含まれています。
このプロジェクトには、世界中にある76の機関から、206 名の研究者が参加しています。(2019/04 時点)
自然科学研究機構国立天文台(NAOJ)もこのプロジェクトに参加している機関の1つです。